世の中ますますオール電化ですね。新築のマンションなんてそれがウリだし、ゆうべの匠もIHクッキングヒーター入れてたし。
“うちはオール電化に、しちゃった!”という楽し気なCMの歌声に思わず、
「停電したら、どーすんねん!」
とツッコんでるデザイナーが一人、いたとかいなかったとか…。
これだけ自然災害が続き、資源も枯渇へ向かい、それによって利権が様々な問題を巻き起こし、すぐ近くでは某エネルギー廃棄物最終処分場立候補で問題となっている現在、いざとなったら、自分の手で火ぐらい熾せるようでありたいと思うのです。
今さら文明の利器を全て手放して、世の中が回ってゆくとは思いませんが、自分に出来る所くらいちょっとだけ、何か意識した方が良いような気がします。
そんなわが家の頼れる家電製品は、紛れもなく“長府のボイラー”でございます。
もちろん、この田舎の借家へ越して来るまで“長府のボイラー”は名前ぐらいしか知らない存在でした。
越して来て早々、なんだかややこしいことに気がつきました。お湯の蛇口が“長府のボイラー”から来ているというのです。大きなドラム缶に溜めてある灯油で沸かしているんです。そのお湯を湯舟に張ってもいいし、水を張ってからボイラーで沸かしてもいい。さらに、焚き口がついているので、そこへ燃えるものを放り込んで沸かすことも出来る。マキはもちろん、プレゼンでゴミと化した紙とかも、スッキリ景気良く燃やせます。
大きなマキに火を付けるのは時間がかかりそう? いえいえ、ボイラーの火を1〜2分、バババッ!と付ければあっという間。
ただお風呂を沸かすだけでも、方法にいくつかの選択肢があるのです。何かあったとしても、自力で沸かせるあったかいお風呂。これって、かなりたくましい感じです。
焚き口の横に積まれているマキは、鳥小屋を処分するというので貰って来た廃材。もちろんタダ。貰ってくれてありがとうと言われ、こっちはタダでぽかぽかお風呂。マキで沸かしたお湯は、肌にまあるい感じで滑らかになるということも、“長府のボイラー”が教えてくれました。
何事も選択肢が無いということほど、苦しくて不安なことはありません。こっちがダメならあっちがあるさ、自分でなんとかできるかも、という気持があるのと無いのとでは、毎日の暮らし一つ一つの気持のゆとりが違ってくるように思います。
貯金通帳の残高が減ったとしても、マキがたっぷりあれば、とりあえず自分で沸かして暖かいお風呂に入れます。お風呂に入りながら新しいアイディアを考えられます。
皆様へもお勧めのこんな暮らしを、灯油とマキのハイブリッド、もしくは逆オール電化の暮らし、と呼んでいるのですが…。いかがでしょう。

