知る人は知っている、知らない人も知って欲しい、すごい広報誌を作っているところがある。それは鹿児島と同じく黒潮の恵み豊かな土佐・高知県である。
その広報誌の素晴らしさをあらゆるところで見聞きするうちに、どうしてもどうしても実物が見たくなり送ってもらった。なんと、バックナンバーまで合わせて6冊も。ありがとうございます!と表紙に向かって頭を下げた。
暮らしている人の姿や特産物、オススメの本、暮らしや伝統のワザ、昔の遊び、各町の紹介、コラム、などなど。きっとどこの行政でも作っているはずの広報誌らしい内容、なーのーに、ぜんぜん違う。「高知いいなぁ、遊びに行きたいなぁ」と、あっと言う間にファンになってしまう。
ほんとにもう、何が違うのだ、私の愛する鹿児島と、とつい泣けてくる。
写真がよい。文章がよい。使っている文字がいちいち目に優しい。
つまり、行政らしい仕様ではなくて、このまま書店に並んでいても買っちゃうような作りなのだ。例えばクウネルとかアルネのように、読みたくなる雑誌。そこへ行きたくなるような雑誌。スローライフがもてはやされて、雨後の筍のように付け焼き刃の雑誌が連発している現在の状態を、どうだろうねと思い続けている私なのだけれど、高知県は年に4回、すでに現在34号という発行を重ねている。読めば読むほどに心に素敵にしみてくる、高知県。
かくして、これって正直悔しい!と悶えるデザイナーが鹿児島に一人誕生。
でも悶えていたって始まらないし、ここまで素敵な広報誌を見てしまったら、まねをするなんて論外。こうして堂々と“見ました”と残しておけば、自分自身への抑止力にもなるでしょう。…あぁ。
偶然なのかどうなのか、この広報誌が届いて数時間後、私は『新しいかごしま市を考える女性会議』という席に委員の一人として座っていました。第一回目の会議で、これから鹿児島市をどうすると良いのかな?ということを、あらゆる方向から考え、言える場を頂いたのです。会議の間、頭のすみっこに“ちゃんと伝える”仕事をしなさいよ、という声が響いているようでした。鹿児島で、私も何かをきちんと伝えなくては。がんばろうっと。
余談/私が大好きなお寿司やさんでいつも頂いているのは、“司牡丹”の純米酒。この広報誌を見てはじめて、今さらながらに高知のお酒だと知りました。なんだか、こういう偶然も嬉しい。

