
資産運用は万が一のリスクを考え、なるべく分散させるべし。
という言葉に従って、一年前、株を買っていた。「一年寝かせておくだけでいいですよ」の言葉につい手を出してしまった。
「一株いくらですか?」
「200円」
そして寝かすこときっかり一年、いよいよ配当が始まった。
その株はヒラタケである。ただ輪切りにされた丸太に、ヒラタケ菌がサンドイッチされ、ビニルタイで十文字にくくられて売っていた。鹿屋市の大きな物産イベントで、営林署かなにかのテントだったと思う。地面にゴロゴロ適当に投げてあり、売る方も『ついでに置いてある』っぽい雰囲気で、誰も見向きもしない。単なる丸太、チラシの裏にマジックで書きなぐってあった『ヒラタケ200円』の文字。
こういった掘り出し物を見つけるあたり、私はちょっと天才なのではないだろうか。
シイタケのホダ木などとは違って今までに見たこともないし、素っ気無いただの丸太。…生えてくるのか?というのがその時の正直な第一印象だった。「土のある木陰に投げときゃ生えて来るよー」というおじさんの言葉を信じて、200円の投資である。酔っ払いのお父さんが折りでも提げるようにして、えっちらおっちら買って来た。
そして本当に言われた通りに木陰に投げておいた。大家さんがうっかり焼いてしまわないように、ビニルタイをかけたまま。きっと「まーたハナダさんは、なんか買ってきたねー」と、謎の株は思われていたに違いない。
11月26日、一回目の配当を受ける。

見事な泡銭ならぬ泡ヒラタケ状態!固くしまった株全体にヒラタケ菌はしっかり回っていたようだ。

大きくなったものから収穫し、タアサイ、水菜、春菊、薬味にダイコンもつけて、立派なしゃぶしゃぶセット完成である。さすがに肉類はハードルが高いので(そこまでやったらイカンやろ)買って来たが、ついにここまで来たか!我が家庭菜園よ!

さらに3日後の29日、早くも二度目の配当である。冷たい空気と秋雨が、私への配当を早めてくれたようだ。株上面のヒラタケを見ていただければお判りのとおり、あっという間に大きくなっている。またもや収穫、香しい原木ヒラタケ。ここまでで元本200円とトントンといったところだろう。

ここからが純利益となるヒラタケ株、どれくらいの年数もつのかも分からない、出たとこ勝負の株であることは確かだ。惜しむらくは、未知の株であったため、わずか200円の投資しかしなかったという自分自身の度胸の無さである。
昨年のイベントで一緒だった鹿屋の知人にこの成果を連絡したところ、今年の同じイベントではヒラタケ株が大人気で、あっという間に台車に乗せられて売れて行ったという。自分のカンを信じて5株(それでもセコイけど!)くらいどどんと投資をしておくべきであった。
実は今年、シイタケ株を買わないかとのお誘いを頂いている。しかしこちらはもう誰でもやっている(?)株であり、まあ普通に持っておこうかくらいの投資気分。
ついでにいわゆる普通の投資株を調べてみたら、『ホクト』と『雪国まいたけ』を発見した。株主優待できのこ数種類が年に一度、セットで届くという。投資額は100株20万円弱。なんだそりゃ。
まちがいなくお薦めは『原木きのこ株投資』である。
