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ばらが咲いた、誰が咲かせた?

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リニューアルオープンしたばかりの「かのやばら園」、以前の3倍に広がったばら園は…広すぎるくらいに広かった。ものすごい迫力。あちこちすっとばして見てもゆうに1時間半はかかる。
しかしあまりにも“ばらだけ!”なので、いちいち品種を確かめたり香りを嗅いだりという気もそげてくる。

ばらを魅せたいなら、ばらを引き立てる脇役も必要なのではないか? ガーデニング人気を利用してばらを活かしたコーディネートを見せても良いのではないか? 広い園内の中程に休憩場所を兼ねて、ばらを眺められる木陰のカフェを作ってもいいんじゃないか(入口脇にはあったけど、土産物売場も近くて落ち着かない)? 
次第に考えが回りはじめる。本数で敷地を埋めつくすことに終始しているようにしか見えなくなっているのが、ばら好きには却って興醒めだ。

そして、取引先が○成ばら園のようなので、やっぱりイングリッシュローズやオールドローズといった、今大人気の路線は充実していない(昔の規模のまま)。ロイヤルティの問題もあって、却ってシロウトの方が直接正規ルートから簡単に買うことが出来るのかもしれない。そして、正規で買うととても高いイングリッシュローズでは、とても面積を埋めつくすわけにはいかないんだろう。埋めつくしていたとしたら…私は夜中にスコップ持ってもぐり込むかもしれない。

もちろん便利な楽しみ方もある。ばらを通販で購入する場合、たいていナーセリーから取り寄せる写真なしのカタログで解説を読み、系統から推測し、オーダーすることになる。あらゆる雑誌や写真集を買って載っていたとしても、そこは実物通りに色が出ているわけではない。
蕾の時、3分咲きの時、満開の時、散り際の時…しまいには新芽の時の葉の色だの、紅葉するのか、ローズヒップはどうつくのか、なんてところも気になる。自分で育てるということは、自分の好きな瞬間を手に入れるということでもあるから、実物で確かめられるに越したことはない。
そういう点ではかのやばら園で一日じっくり観察し、比較し、参考にするというのは良い方法とも言える。実際わたし自身も、ハイシーズンを外してあらためてゆっくり訪ねたいと考えている。
出来れば、かのやばら園に植えられている品種と系統別一覧表が欲しいのだが…。行く時には聞いてみるとしよう。

そして最後に、このばらを維持管理する力には正直に脱帽するしかない。ばらは手と愛情をかければかけただけ返してくれる、正直な生き物なのだ。まさに絵に描いたように立派な花が、これでもかと誇らし気に咲き誇っているのを見ると、「ここのばらは本当に幸せなんだな」ということが分かる。
ばら園という決断を下したのは誰なんだろう。「なんでばらなんだ!」と言われたことだろうし、今もかかり続ける経費に色々な声があるだろう。それでもまたこうして規模を拡大し、PRに費用を投じ、おそらく日本一を目指すばら園になろうとしている。

咲かせようという努力を続けなければ、こんなに沢山のばらは咲いてはくれない。
鹿児島で、誰かがばらを咲かせ続けている。そのことを素直に喜びたいと思う。

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2006年05月08日 15:06に投稿されたエントリーのページです。

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