デザイン料はいくら?

dentaku.jpg



デザインには仕入れ原価もなければ、一定の掛け率も決まっていない。なんにも存在していなかったものや仕事相手の依頼を形にして生み出すという仕事に、さていくらの値段をつけたらいいのだろうねと、10年以上経った今でも不思議に思う。
「デザイン料はいくらですか?」「できるだけ、いっぱいください」
とりあえず、最近はそう言うことにしている。

予算があまりない場合でも、この仕事はやらなくちゃイカン!とか、依頼してくれた方が素敵だからとか、自分の勘や嗅覚、今までの経験を信じて受けている。逆に最初から素敵な金額を提示されてもちょっといやらしい(自分とは感覚が違いすぎる)雰囲気を感じたら、たぶん気持ち良い仕事の終わり方にはならないのでお断りする。恋愛と同じでずるずるしないのが、お互いのためでもある。つまるところ多少の金額のことは気にせずに、自分のエネルギーを思いっきり注げるか、否か。出来ることなら自分の持っている24時間を、好きなことや好きな人のために使うことで埋め尽くしたいと思っているので、それを信じて実践している。

でも、そんな目に見えない感覚ばかりでデザイン料を決定するわけにもいかず、たいていは仕事全体の予算や動かされる金額を元にして、機械的に割り出してゆく。意外に感じるかもしれませんが、細かく電卓を打って出してゆくのです。仕事相手の方と、こんな作業をするといくら、このページ数だといくら、色をこれだけ使うと…と、デザインを説明しながらその都度摺り合わせ。デザイン料としてまとめて請求する場合もあれば、一つひとつ売れるごとに原材料費の一つだという感覚で、デザイン料を乗せさせてもらったりもします。仕事相手によって実に様々なデザイン料の形態が考えられるので、それは相談の上で決定。それに「デザイン料って、いくら請求されるのか…恐い!」って人がほとんどですから、早めはやめに金額は伝えるようにしています。それでもなんとなく最終的には一定のバランスで収支が取れて、会社として潰れずに来ているので、何らかの目には見えないアールエイチ・プラスの法則があるのでしょう。

ところで、デザインの仕入がないとは言えないことを少しだけ…。
あらゆる職種からの仕事のオファーに備えて、すぐに仕事に入れるよう、雑学大王でいなくてはならないことは事実です。そのためには、多くの出費をし続けなくてはなりません。それが国内海外旅行であったり、美味しい食事やお酒であったり、大量の本や雑誌、テレビや映画、勉強や習い事の数々。身の回りにあること全てを楽しく真剣に受け止め続けることが必要なのです。困ったことにこれらは全て、端から見るととっても楽しそうで道楽だろうとしか言えないことばかり…(このHPでお分かりでしょう)。しかし、間違いなくすべて仕事に生かすための情報や実感の仕入れであることを、最後に記しておきたいと思います。
ひとつ、よろしくどうぞ。


鹿児島・グラフィックデザイ|広告ディレクション